2002年7月

大阪府吹田市、円満寺で星雲会の合宿が行われました。 平成14年7月20日、21日

一日目に臨書をしてそれを作品に活かし、二日目に共同制作の大作を作るというスケジュールは例年どおりでしたが、今年は、レクレーションの時間を増やしてドッジボールや花火を楽しめるように少しばかり余裕をみた日程にしました。
今年は特に若い参加者が多く、中学生4人、高校生4人(全参加者は30人)の参加が得られました。
そして彼らは他の参加者とも遜色なく、伸び伸びと制作していた点が特筆されます。来年も同じ時期に催す予定です。皆さん、どんどん参加しましょう。

臨書

合宿のプログラムはまず臨書から始まります。
「何かを書で表現しようとするとき、好きなように書くだけだと自分の書風というのにすぐに落ち着いてしまう。
臨書を学ぶことで多彩な「線」を書けるようになり、表現に深みが出る」と作田会長はいいます。
今回の臨書の課題は「息の長い線」が特徴的。

書くときは、真剣

10~20代の集団なのでいつもワイワイガヤガヤしていますが、書く時はやっぱり真剣。
部屋中シーンとしていて、聞こえてくるのは紙の触れる音と扇風機の羽音だけでした。

近代詩にチャレンジ

次はこの長い線を生かして近代詩(現代のことば)を書くというテーマ。
課題は臨書の文字を多用して考え出された「道子に命中」(なんだこりゃ!!)。
意味はないけれども、これでも真面目な課題です。
さて、さっきの「息の長い線」をどこに生かそうか・・・。

近代詩は、華やか

多彩な作品が出てきました。臨書の書風に沿ったものもあるけれども紙の外にはみ出していきそうな勢いのものもある。
決められた字句からどんなイマジネーションを紡いでゆけるのか、近代詩の創作にはそういう冒険があって面白い。

朝一から製作開始


合宿プログラムのひとつの目玉に、大作の共同制作があります。
今回なら4班に分かれて、全紙3枚(2m×2m)の大きさの紙に一字を超大筆で書くもの。

まずどの字にするのか案を出します。多数決の結果、今回は「濤」の字をかくことに決まりました。

紙と筆をぶつける


いよいよ書き始めます。体を使って大きく筆を扱うのは大作ならでは。
筆が大きくて重いこと、コントロールが難しいこと、墨が飛び散って模様をつくりだすこと、
各人おもいおもいの線を書こうとすること、などで、最初のスケッチを超えたイメージの広がりは大作独特のものです。

完成!

各班まったく違った、それぞれいい作品が完成しました。

合宿は、楽しいイベントもたくさんあるんですよ。


みんなでドッジボールもしたのです。


花火はとてもきれいでした。